• 栄養Topics【母親のストレスは子どもの過体重に影響する可能性】

    2019/03/01

    【母親のストレスは子どもの過体重に影響する可能性】   出産後1年間の母親の知覚されたストレスは、5歳までの子供のBMI zスコアと関連するとの研究報告をヘルムホルツ環境研究センターが行いました。   研究では、ドイツの前向き出生コホート研究の498人の母親と子どものペアを対象とした。妊娠中から出生後2年間の母親の知覚されたストレスの程度と、子供の体格指数との関連を検討しました。   その結果、出生後1年間の母親の知覚されたストレスが、子どもの5歳時の体格指数(body mass index, Zスコア)の上昇と関連付けられました。性別でみると、女児で

  • 栄養Topics【亜鉛の欠乏が高血圧に関係している可能性】

    2019/02/26

      【亜鉛の欠乏が高血圧に関係している可能性】 米国ライト州立大学の研究チームは亜鉛欠乏によって高血圧を発症し、尿中ナトリウム排出も低下したことを発表しました。   亜鉛欠乏症は、2型糖尿病や慢性腎疾患などの慢性疾患の患者で一般的です。 腎臓は尿中にナトリウムを排出・再吸収するが、特に塩化ナトリウム・コトランスポーター(NCC)と呼ばれる経路は、血圧の制御にも重要な役割を担っています。尿中のナトリウムの低下はより高い血圧に関連します。   研究では亜鉛欠乏の雄マウスを健康なマウスと比較しました。 亜鉛欠乏マウスは、高血圧を発症し、同時に尿中ナトリウム排

  • 栄養Topics【同じ薬を飲んでも人によって効果が違うのはなぜ?】

    2019/02/19

    【同じ薬を飲んでも人によって効果が違うのはなぜ?】   米国イェール大学の動物実験によると同じ薬を飲んでも、人によって体調が良くなったり、反対に副作用に苦しんだりする一つの原因として腸内細菌が関係していると発表しました。   人間が口から摂取したあらゆるものは、やがて腸内細菌に代謝されます。 これは飲食物に限らず薬にも同様です。つまり腸内細菌叢は多くの医薬品の代謝に関係しており、薬の効果や副作用における個人差に多大な影響を与えうるということです。   しかしこれまで、薬物の代謝に対する微生物の関与を識別し、定量化することが出来ませんでした。 特に、代謝

  • 栄養Topics【アントシアニンのバイオアベイラビリティについて】

    2019/02/13

      【アントシアニンのバイオアベイラビリティについて】 中部大学応用生物学部 津田孝範 教授がアントシアニンの健康機能と摂取量、代謝・吸収、肥満・糖尿病予防に関する研究結果を分かりやすく解説されたサイトです。   http://www.mac.or.jp/mail/151001/01.shtml   1. 概要 アントシアニンはフラボノイド系の植物色素で、ブルーベリー、ザクロ、クランベリー、ラズベリー等の色素成分に多く構成されています。 色素成分であるため、花の色の変換に関する研究が主体であったが、最近は食品に含まれる生理機能成分の研究に加えて、代謝や

  • 栄養Topics【よく歩く高齢者は肺炎での死亡リスクが低くなる】

    2019/02/08

    【よく歩く高齢者は肺炎での死亡リスクが低くなる】   1日に1時間以上歩く高齢者は、心筋梗塞または脳卒中の病歴の有無にかかわらず肺炎で死亡するリスクが低いことが、日本人を対象とした大規模な疫学研究(65歳以上の日本人2万人以上を12年間追跡)で明らかになりました。   分析対象は65〜79歳の日本人22,280人(男性9,067人、女性13,213人)で、この研究への参加を決めた時点で、さまざまなライフスタイルに関する質問とともに、1日の歩行時間を尋ねました。   ■質問 ・平均すると1日にどのくらい屋内または屋外を歩いていますか? 「0.5時間未満」

  • 栄養Topics【マンゴスチンの皮膚のうるおいと血管の柔軟性への効果】

    2019/02/05

    【マンゴスチンの皮膚のうるおいと血管の柔軟性への効果】   マンゴスチン果皮熱水抽出物(WEM)を12 週間摂取しつづけた結果、糖化ストレスが低減し、皮膚の水分量を改善し、血管の硬度が改善されたことを報告しています。   試験では25歳から59歳の健常女性40名(WEM 群 20 名、プラセボ群 20 名)を対象とし、WEM 200 mg/ 日 あるいはプラセボを12週間摂取させ、摂取前、摂取 4, 8, 12 週後に血液検査、皮膚機能検査、血管機能検査を実施するプラセボ対照二重盲検ランダム化並行群間比較試験を行いました。   結果として、WEM 群

  • 栄養Topics【厚生労働省が第4回「日本人の食事摂取基準」の案を公表】

    2019/01/30

    【厚生労働省が第4回「日本人の食事摂取基準」の案を公表】   厚生労働省は2018年12月21日に、第4回「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定案を公表しました。 案ではエネルギー摂取の過不足を回避する指標を設定するほか、栄養素については、過不足に関する指標に加え、生活習慣病の発症予防を目的とした量(目標量)と、重症化予防及びフレイル(虚弱)予防を目的とした量とは区別して提示しています。 ●2015年版からの主な変更点 ① 高齢者(65歳以上)のたんぱく質の目標量(下限)を男女ともに引き上げ 2015年版:13~20%エネルギー→2020年版:15~20%エネルギー

  • 栄養Topics【新生児期のビタミンD不足が統合失調症のリスクに!!】

    2019/01/24

    【新生児期のビタミンD不足が統合失調症のリスクに!!】   新生児のビタミンD濃度は20mm/Lから50mm/L以上に5段階に分けられるほど大きく変わります。 その5段階のうち、4段階までの20ー30mm/Lまでは特に統合失調症の発症頻度と相関しないが、最も低いグループは45%も統合失調症のリスクが高まるという結果が発表されました。   研究ではデンマークの国民健康記録と新生児用バイオバンクから統合失調症を患う424人を対象に相対リスク計算を行った結果です。   これまでもビタミンD欠乏が脳の回路形成に影響して統合失調症の重要なリスクファクターになるこ

  • 栄養Topics【アボカド由来の成分が抗がん剤の効果を高めることを発見】

    2019/01/18

    【アボカド由来の成分が抗がん剤の効果を高めることを発見】 順天堂大学大学院医学研究科臨床病態検査医学の田部陽子 特任教授らの研究グループは、アボカドから抽出した成分の脂肪酸avocatin Bが白血病がん細胞の脂肪酸代謝を阻害してがん細胞の増殖を抑制すること、さらに、白血病化学療法薬(抗がん剤)との併用により抗がん効果を高めることを報告しています。   研究ではavocatin Bの抗がん効果の分子機序を明らかにすることを目的に、細胞計数法と細胞周期解析を用いて、avocatin Bが単独培養状態の急性骨髄性白血病がん細胞の細胞死誘導や細胞増殖を阻害することを確認しました。

  • 栄養情報アーカイヴ新設のお知らせ

    2019/01/17

    皆さまのお役に立つ栄養情報として配信しておりました「Web MD」や「栄養Topics」をまとめた アーカイヴを新設しました。 過去の記事も簡単に検索できるようになりましたので、是非ご活用ください。   *******************************  栄養情報アーカイヴはこちら *******************************