栄養Topics【オメガ3脂肪酸が早産のリスクを減少させる!!】
2018年12月11日(火)
【オメガ3脂肪酸が早産のリスクを減少させる!!】
妊娠中のオメガ-3系長鎖不飽和脂肪酸(LCPUFA)の摂取の増加は、早産リスクの低下することを南オーストラリア州保健医療研究所(SAHMRI)が発表しました。
早産は、世界中で5歳未満の小児の主要な死因であり、毎年100万人近い子供が亡くなっています。早産は、視覚障害、発達遅延、学習困難など広範な長期症状のリスクを高めます。
「早産は世界的に重要な健康問題であり、毎年1500万人に達する」と主任研究者のフィリッパ・ミドルトン准教授は語っています。「大部分の妊娠期間は38~42週間であるが、早産児は37週よりも前に生まれます。早過ぎる誕生は死亡や健康不良のリスクを高める。」とも語っています。
研究チームは、早産リスクにおける長鎖オメガ-3系脂肪酸、特に魚に豊富に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)の働きに注目して系統的レビューを実施しました。70件のランダム化臨床試験を解析した結果、妊婦が毎日長鎖オメガ-3系脂肪酸(オイルサプリメント)を摂取することが、以下のことと関連することを発見しました。
●早産(37週未満)のリスクが11%低下(1000人当たり134人から1000人の生年当たり119人) ●超早産児(34週未満)のリスクが42%低下(1000人当たり46人から1000人の出産者あたり27人まで) ●低出生体重児(2,500g未満)のリスクが10%低下
「早産を防止する方法は多くないので、この新しい知見は妊婦、乳幼児、医療者にとって極めて重要である」とミドルトン准教授は言います。「早産の原因を完全に理解していないので、その予測と防止は重要な課題であり、それが世界中の研究者にとって、妊婦へのオメガ-3系脂肪酸のサプリメントが大きな興味を持つ理由のひとつである。」
コクランではこの研究を10年以上にわたりレビューした結果、オメガ3脂肪酸サプリメントの補充が早産を予防に効果的であると結論づけている。
■詳しくは下記サイトへ
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/w-nrf111518.php
■コクランについて
https://www.cochrane.org/evidence