栄養Topics【甘い飲料水とがんリスクの関係について】
2019年12月09日(月)
【甘い飲料水とがんリスクの関係について】
フランス・パリ13大学の研究で、甘い飲み物の摂取量ががんリスクに比例する可能性があると発表しました。
この数十年間で、糖分入り飲料の摂取は世界中で増えており、肥満リスクとの関係は明らかです。肥満は多種のがんの強いリスク因子であると考えられていますが、糖分入り飲料とがんリスクの関係についての研究はいまだ限られています。
今回の研究では、糖分入り飲料(加糖飲料と100%果汁飲料)、人工甘味料入り(ダイエット)飲料と、がんリスク(全がん、乳がん、前立腺がん、大腸がん)との関係について調べました。
対象者は、フランスの「NutriNet-Sante」コホート研究に参加していた健康な成人101,257人で、オンライン食事調査票への記入を複数回行ってもらいました。
オンライン食事調査は3300もの飲食物の習慣的摂取量を申告していただき、年齢、性別、学歴、がんの家族歴、喫煙状況、身体活動レベルなど、がんに対するいくつかの既知の危険因子を考慮に入れて、データベース化しました。
データ解析の結果、糖分入り飲料の摂取量が1日あたり100ml増えるごとに、全がんリスクが18%、乳がんリスクが22%増加することが示されました。
糖分入り飲料の内訳をみても、加糖飲料と100%果汁飲料のいずれもが全がんリスク上昇と関連していました。一方で、前立腺がんと大腸がんとの関連はみられませんでした。
この結果から考えられることは、糖分入り飲料に含まれる糖分が、内臓脂肪の蓄積や血糖値、炎症マーカーに影響したことです。
■詳しくは下記サイトへ
https://www.bmj.com/content/366/bmj.l2408
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