栄養Topics【天然色素・アスタキサンチン(ASX)摂取による記憶能の向上】

2018年11月27日(火)

【天然色素・アスタキサンチン(ASX)摂取による記憶能の向上】

 

国立大学法人筑波大学体育系の征矢英昭教授とRakwal Randeep教授の研究グループは、サケやイクラなどに含まれる天然色素で強い抗酸化力をもつアスタキサンチン(ASX)を長期間摂取すると、濃度依存的に海馬の神経新生が促進され、学習記憶能が向上することを実証しました。

 

研究では、マウスにASXを4週間摂取させることで、海馬の 神経新生注が濃度依存的に促進し、海馬が担う学習・記憶能力を高めることを明らかにしました。
さらに、海馬へのASX作用の分子機構をマイクロアレイおよびIPAと呼ばれるバイオインフォマティクス解析を用いて検討したところ、記憶能力向上に寄与する特異的な分子経路が浮き彫りになりました。

 

これまで、ASXの作用としては、急性の脳損傷に伴う神経の炎症や死滅を防ぐ神経保護効果などが動物実験から示唆されていましたが、本研究により、ASXの正常な動物において海馬の神経可塑性を促して学習・記憶を高める作用が明確になりました。

 

海馬の神経新生の低下は、慢性ストレス、うつ病、そしてアルツハイマー病といった精神疾患、神経変性疾患につながることから、それを高く維持することはそれらへの予防対策として有効だと考えられます。
エビやサケの赤い天然色素として、これまで多くの人々が愛用し、安全性も確認されているASXサプリメントにこうした効果が見られたことは多くの人々に有用な情報となることでしょう。

 

■詳しくは下記サイトへ
https://neurosciencenews.com/asx-hippocampus-neurogenesis-3703/

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