栄養Topics【ビタミンDサプリメントが癌や心血管疾患のリスクを低下させる!!】

2018年12月19日(水)

【ビタミンDサプリメントが癌や心血管疾患のリスクを低下させる!!】

 

米国ブリガム婦人病院などからの研究報告で、ビタミンD3のサプリメントはがんによる死亡リスクを低下させ、オメガ-3系脂肪酸のサプリメントは心筋梗塞の発症リスクを低下させると発表しました。

 

研究は、ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験で、50歳以上の米国人男女25,871名が参加しました。がん、心筋梗塞、脳卒中、その他心血管疾患の既往歴のある者は除外されています。

 

参加者は次の4群に分けられました。
①1日2000IUのビタミンD3+1日1gのオメガ-3系脂肪酸(Omacor)
②ビタミンD+プラセボのオメガ-3系脂肪酸
③オメガ-3系脂肪酸+プラセボのビタミンD
④ビタミンDとオメガ-3系脂肪酸のどちらもプラセボ

 

平均5年の追跡期間中に、806名が心筋梗塞や脳卒中などの主要な有害心血管事象にみまわれました。
解析の結果、オメガ-3系脂肪酸サプリの摂取は、心筋梗塞のリスクを統計的に有意に28%低下させたことが明らかになりました。
この効果は、魚の摂取が少ない者でより顕著でした。オメガ-3は、がんのリスクには有意な差がみられませんでした。

 

がんの効果については研究期間中に1,617名ががんの診断を受け、ビタミンD群は793名、プラセボ群は824名であり、発症リスクの有意差はみられませんでした。
しかし、がんによる死亡リスクは、ビタミンDを少なくとも2年以上摂取したもので、プラセボ群と比べて統計的に有意に25%低下しました。

 

この研究で摂取した量で、高カルシウム血症または他の有害事象の過剰リスクは確認されませんでした。

 

 

■詳しくは下記サイトへ
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1809944…